開放型燃焼器具と室内空気汚染に関する研究

摘要

開放型燃焼器具は、その燃焼過程において多種多様の汚染物質を室内に放出する。その危険性から在来より多くの研究が行なわれている。筆者らは大型チェンバーにより、器具毎に異なる一酸化炭素、窒素酸化物、炭化水素、ホルムアルデヒド、VOCなどの発生量を明らかにしてきた1）。開放型燃焼器具の中でも、筆者らは石油ファンヒーターの各種汚染物質発生量が大きい実態を報告しており、同器具使用時には劣悪なる室内空気質を招く懸念がある。そこで、本研究では東北地方の一般住宅において実測調査を行い、開放型燃焼器具使用時の室内空気汚染物質濃度（CO、CO_2、NO、NO_2、アンモニア、アルデヒド類、VOC）の実態を明らかにするものである。