炭素繊維素材による電波吸収材を用いたUHF帯信号の遮蔽効果の検討: 医用UHF帯パッシブRFIDシステムの安全性評価

摘要

現在、医療環境では、院内PHSや医用テレメータなどの多くのワイヤレス機器が利用されている。これらの無線システムで、多くの接続ケーブルから開放された。そのような中で、これらの機器が放射する電界に対しての、電磁的安全性が議論されている。医療用電子機器が強電界に暴露されると、誤動作を生じることがある。それが生命維持装置であった場合には、患者の生命が脅威にさらされることもある。各医療用電子機器に対しては、IECやJISにより、それらが耐えるべき電界値が示されている。その臨界値よりも大きな電界内では、患者の安全性が保証されない。このような場合には、強電界を放射する機器に対しての制限が不可欠となる。逆に、その臨界値よりも低い電界値で医療用電子機器に問題が生じた場合には、電界を放射した側ではなく、問題を生じた機器の設計に原因がある。