再生可能エネルギー利用拡大のための一考察

摘要

近年，地球温暖化防止対策として温室効果ガスを発生しない再生可能エネルギーを用いた発電電力の利用が注目されている．我が国においては，水力を除く太陽光，風力，バイオマス等の再生可能エネルギーによる発電量は2003年の固定価格買取制度導入後に倍増し，さらに2009年，余剰電力買取制度導入後の太陽光発電供給量は大幅に拡大されている．しかしながら，日本の電源構成に占める再生可能エネルギーの導入量は2012年度で約1.2%であり，未だ十分とは言い難いようである．このことについては，再生可能エネルギーの発電供給量の変動性，太陽光発電の場合は大規模発電所のための用地確保の困難さ，既設電力会社と買取制度を含めた発電電力に対する売電の十分な合意がなされない等の問題が挙げられ．解決すべき課頴は多いと思われる．