荷重分布型伸縮継手装置の静荷重実験による耐荷力性能

摘要

伸縮継手装置の多くは，鉄筋の端部をRC 床版に孔を開けて差し込み，コンクリートで一体化する伸縮継手装置である．本研究では，RC 床版表面に荷重分布鋼板を設けた伸縮継手装置を開発し，静荷重実験を実施した．その結果，同一断面寸法を有するRC はりの最大耐荷力に対して鉄筋を差し込む伸縮継手装置を設置したRC はりが1.50 倍，荷重分布鋼板を設けた縮継手装置を設置したRC はりで2.10 倍の耐荷力が得られた．よって，提案する荷重分布鋼板を設けた伸縮継手装置を設置することで大幅な耐荷力の向上が図られ，実用的であることを示した．