台検入場時における小歯車エンドプレー値拡大の原因究明

摘要

長年の課題であった台検入場時のエンドプレー値再調整について、清掃作業に使用していた不織布研磨材に含まれるアルミナが原因であることが判明した。その対策として、使用する不織布研磨材の粒度変更や異物混入防止治具の製作・使用を実施したことで、エンドプレー値再調整割合を本取り組み以前と比較して約1/8 に低減することができ、エンドプレー値の再調整に伴う解体・組立作業中のヒューマンエラーや歯車装置内への異物混入リスクと、走行中のエンドプレー値拡大に伴う不具合発生のリスクを低減することができた。また、コスト面についても台検時に掛かる作業時間を1 編成あたり約4.3 人工、材料費を1 編成あたり約130,000 円（年間：約2,600,000 円）削減することができた。今後も現場の課題と向き合い、新幹線の安全・安定輸送の向上ならびに生産性の向上に取組hでいく。