別府SP860〜大分SS870信号高圧配電線の単相化に関する一考察

摘要

大分工務センターの配電系統は、日出変電所(以下、日出SS)〜別府き電区分所(以下、別府SP)間の大神〜別府間1·2号線に単相6,600Vが配電されており、別府SP〜大分変電所(以下、大分SS)間の亀川〜高城間1号線に単相6,600V、亀川〜高城間2号線に三相6,600Vがそれぞれ配電されている(図1)。当工務センターの配電系統は、単相と三相配電が混在する区間のため、大分SSから日出SS方面へ延長配電をする際に大神〜別府間2号線で欠相が生じた状態となり、地絡誤検知によるトリップが発生する事例が過去あった。近年は主要駅の個別受電化などにより、配電線による三相電源供給の需要減少の傾向があり、大分工務管内においても三相負荷は既に存在しない。そのため、現在は亀川〜高城間2号線の単相化が可能な状況にある。本論文では、単相配電と三相配電の付き合わせ箇所における過去の地絡誤検知発生のメカニズムを解析し、現在の対策について記すとともに、三相配電されている亀川〜高城間2号線の単相化のシミュレーシヨンを行い、その効果と今後の課題について論ずる。