Pt/TbCoへテロ界面積層膜における磁気光学効果の波長依存性評価

摘要

今回、Pt/TbCo/Pt対称へテロ界面積層膜とPt/TbCoまたはTbCo/Pt非対称へテロ界面積層膜における磁気光学効果の波長依存性を評価した。熱酸化Si基板(SiO2膜厚100nm)を使うことによって、ヘテロ界面での多重光反射によりTbCoの磁気光学効果とともにPt/TbCoまたはTbCo/Pt界面の情報を得ることが出来た。これらを確かめるため仮想屈折率法を用いて光学計算を行ったところ、Pt/TbCo/Pt対象構造膜では、計算結果と測定結果は一致した。一方、Pt/TbCoまたはTbCo/Pt非対称膜では高エネルギー側では計算結果と測定結果は一致したものの低エネルギー側では計算結果と測定結果に違いが見られた。特に、カー楕円率ηκは測定結果の方が大きかった。これは界面でのスピン軌道相互作用などにより磁気光学特性が影響をうけたものと考えられる。