節湯型シャワーへッドの最適流量比較に関する研究

摘要

パリ協定が採択され、日本では家庭部門からのCO_2排 出を2030年までに2013年比で約40%削減する必要があ る。家庭部門のうち、給湯エネルギーが約30%と多くを 占め、中でも浴室からの排出は、過半と影響が大きい。筆者らは、浴室での湯使用の多くを占めるシャワーへ ッドに着目し、節湯によるCO_2削減と快適性を両立させ た節湯型シャワーへッドの開発を進めるための基礎デー タとして、被験者実験や意識調査を行ってきた。この 中で、髪の毛のすすぎ時間は、女性の髪の毛の長さによる 有意差は無いが、男女間では有意差があることや、シャワ ーを浴びる目的に年代による有意差があることが分かっ た。一方、シャワーへッドの最適流量に関しては、先行研 究において、シャワーへッドの穴径·穴数との相関があることや、 性別·年代といった被験者属性と最適流量の相関は無いとの報告があるが、特に被験者属性との相関に 関しては研究事例が少ない。