ICD2016参加報告

摘要

第1回誘電体に関する国際会議(ICD：International Conference on Dielectrics)が、2016年7月3日〜7日に、フランスのモンペリ工大学で開催された。この会議は固体誘電体に関する国際会議(ICSD：International Conference on Solid Dielectrics)として、3年に1回の割合で、欧州各地で開催され、前回はイタリアのBolognaで第11回が開催されたが、今回からはそのテーマの範囲を広げて、固体のみに限らず、気体や液体誘電体を取り扱うことを目指して、ICDと会議名称を変更した。今回はその第1回目である。最終的にはICLD(Intemational Conference on Liquid Dielectrics)を取り込み、大きな会議を実施することを意図したものであり、とりあえずICDLとの統合を図ったが、結果的には、ICDL側が、独自性を保ちたいとの意向が強く、この統合は失敗し、ICDLは2017年に単独で開催することになったため、実質上、内容はICSDのころと変わらない状態になった。ICSDのころから、この会議では、Eric O. Foster博士の功績をたたえた、E.O. Foster Memorial Awardを授与する機会でもあり、受賞者はMemorial Lectureを会議冒頭に行うことになっている。