人体温冷感·快適感予測モデルに関する研究(その7)部位別温冷感予測モデルOTn開発のための高温·寒冷環境における被験者実験

摘要

人体熱モデルを用いた部位別温冷感予測モデルの精度向上のため被験者実験を実施した。既往研究が不足している高温·寒冷環境における人体各部位の皮膚温測定結果、温冷感·熱的快不快感申告データを得た。 (1)　皮膚温測定結果から、四肢部位では条件による皮膚温差が大きく、環境条件に対して敏感であった。体幹部では、条件による皮膚温差は2°C程度と小さい。 (2)　温冷感申告結果から、高温側(27.5°C、30°C条件)では全身でほぼ一致する結果となった。一方、低温側(22.5°C、20°C条件)では四肢部と体幹部で異なり、体幹部は低温環境に対する温冷感の感度が小さい。 (3)　快不快感申告結果から、全条件で快適側になることは少なかった。全身の快不快感は、最も不快となる部位の快不快感に影響された。