デルタ結線カスケードSTATCOMのコンデンサ電圧脈動抑制制御

摘要

現在の配電系統で普及している太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの導入により電力の変動が問題となっている。電力変動が発生しても，系統の電圧を適正範囲に制御することが必要である，電力系統の無効電力を制御し，電圧を適正範囲に高速制御するデルタ結線カスケードSTATCOM(Static Synchronous Compensator) が注目されている。しかし，STATCOM のアームに単相無効電流を流すため，アーム電力に2 倍周波数の脈動が生じ，各モジュールのコンデンサ電圧が脈動する。デバイスの耐圧からコンデンサ電圧脈動の抑制は望ましい。本論文では，デルタ結線部に3 次高調波電流を流すことでコンデンサ電圧脈動を抑制する方法を提案し，220V のミニモデルによる実機検証を行う。