コヒーレント光受信器における差動信号変換効率と同相信号除去比の周波数特性測定

摘要

あらまし　コヒーレント光受信器の光受信フロントエンド部では、バランス型PDと差動トランスインピーダンスアンプを用いて信号光と局発光の差動成分のみを後段の信号処理部に出力し、信号光もしくは局発光単体の信号は同相信号として抑圧する。本稿では、この差動信号の光電変換効率と差動信号に対する同相信号除去比(Common Mode Rejection Ratio, CMRR)について、その周波数特性を測定するとともに、振幅·位相のバランス調整により大幅にCMRR特性が改善できることを報告する。測定周波数より少しだけ高いまたは低い差周波数をもつ2組の2トーン光信号を信号光および局発光として用いると、差動成分·信号光側同相成分·局発光側同相成分が周波数軸上で分離して測定できることを利用した、新しい測定手法を用いている。