低層建物のユニバーサルな等価静的風荷重の検討

摘要

ユニバーサルな等価静的風荷重は，着目するすべての荷重効果を同時に再現できる風荷重分布である。各国の基規準で与えられる等価静的風荷重分布は，殆どが平均風荷重分布に相似なGLF法に基づくものである。これは，ターゲットとした1つの荷重効果のみを再現できるもので，すべての部材応力を対象としている訳ではない。高層建物では有効な方法であるが，屋根などを対象とする場合は適切でない。本研究では，低層建物に対するユニバーサルな等価静的風荷重を算出し，従来のGLF法やLRC法との比較を行なうとともに，ユニバーサルな等価静的風荷重分布に基づく規基準類用モデルを試作した。