不均一地動を受ける木質1層建物の水平構面のせh断変形を考慮した地震応答

摘要

伝統軸組構法による歴史的建築物の多くでは剛床仮定は成立しない.そのため，他構造ではあまり問題とならなかった入力地動の空間的変動の影響をより大きく受ける可能性があり，応答の増幅や水平構面の変形，接合部の破壊等が心配される.特に水平方向の規模の大きい構造物では入力地動の空間的変動が懸念され，解析を行う際に，その影響が大きいか明らかにすべきと考えられる.本研究では空間的変動をもつ地動を受ける伝統木造建物の応答を建物規模および水平構面の剛性の観点から調査し，構造安全性の評価において不均一地動を考慮することの要否を明らかにする.