FDTD法を用いた生体組織構造とせh断波伝搬速度評価精度の関係性の検証

摘要

Shear wave elastography（SWE）の脂肪肝への応用が期待されている．しかし，処理や解析に使用されるアルゴリズムの違いや生体内の組織構造および物性の複雑性などにより，メーカ間や設定条件によってせh断波速度（SWV; shear wave velocity）の評価値に差が生じることが示されている．本研究では，実際の診断装置における音響放射力（ARF;acoustic radiation force）の分布を模擬した送信条件下において，脂肪滴を含む肝臓を模擬した組織構造におけるせh断波伝搬の計算機シミュレーションを行い，脂肪肝の構造や脂肪量がSWV 分布やSWV の周波数特性に与える影響について検証した．