2017 年の気象観測値の補完法: 黒部のパッシブタウンにおける気象観測に基づく気象データの整備（その１）

摘要

1. 現地観測や周辺観測地から得たデータを用いて，パッシブタウンの2017 年における気象データを作成した。2. 風は局地性が強く，近接する地点においても風向や風速が異なる場合があり，周辺環境を確認する必要がある。今後の展望として，パッシブタウンの地域性把握のため気象の分析を行うとともに，より信頼性の高い気象観測と気象データ作成へ向け，欠測を減らす観測手法検討と他地域への展開に資する気象要素予測手法の検討を行う。更に，得られた気象データを基に設計段階でのパッシブデザイン効果の予測や，運用時の省エネルギー性・住環境の検証に用いると共に，地域特有のヴァナキュラー建築の理解を進めていく。