鋼木ハイブリッド構造梁の曲げ挙動に関する実験的研究

摘要

3 点曲げ実験による鋼木ハイブリッド部材の基本的な曲げ特性を把握した。初期剛性における木板と鋼板の協働が確認された。部材の2 次剛性は塑性化した鋼板に木板の寄与が認められ、一定の靭性を有する。なお、接合部間隔の影響は不明瞭である。筆者らは、鋼木ハイブリッド構造梁の曲げ性能に対する弾塑性数値解析の基礎的な研究を行ってきた。そこでは、等価鋼材断面の曲げに対する塑性化は接合部近傍で発生すると仮定し、一体化する接合具剛性及び木材のめり込みによる剛性変化も併せて非線形材端バネでモデル化する、汎用性を有する弾塑性解析手法を提案した。検討対象とした、接合部が部材の中立軸に配置されている実験結果のシミュレーションでは、曲げ実験でのめり込みが少なかったためか、塑性域において解析の等価剛性が過大となった。