風波を受ける浮体式海洋建築物模型の波浪応答実験その２ 無次元パラメータによる検討

摘要

海洋建築の計画・設計指針が刊行されて3 年が経過し、これからは実機を想定した様々な検討が行われることが考えられる。前述の指針では既存の浮体式海洋建築の事例の概要が掲載されているが、この事例の上載構造物の多くは低層であり、風荷重の影響が少ない形状である1)。しかしながら今後様々な海洋建築の計画・設計を検討する際には、風荷重が浮体の挙動を支配する海洋建築の計画・設計を行う機会も生じることが考えられる。このような風波による浮体の挙動についてはこれまで様々な研究が行われているが2)～5)、その多くが解析的な研究であり、風波による実験を行った研究は船舶分野を除くと非常に少ないのが現状である。