建築用真空断熱材の耐久性試験方法の検討（その13）一定温湿度環境下におけるゲッタを含むグラスウール芯材VIP の熱性能変化の長期予測

摘要

ゲッタを含むグラスウール芯材VIP の熱性能変化の長期予測方法の標準化を目的に、予測モデルを検討・構築した。さらに、構築した予測モデルを用い、ゲッタを含むグラスウール芯材VIP の熱伝導率測定結果を解析した。その結果、ゲッタを含むVIP と含まないVIP の内圧増加の比（残留乾燥空気の割合）r を求める方法によって、促進条件の結果から標準条件の熱性能変化を概ね予測できることが確認できた。ただし、試験体No.1-3 のうち寸法0.2×0.3m の条件80°C/dry は、長期予測が困難であった。当該仕様および条件は、同じ試験体の50°C/dry と残留乾燥空気の割合が大きく異なっていることから、仮定3 が成立していないと考えられる。仮定条件が成立しないゲッタを含むVIP の長期予測は、今後の検討課題である。