均質化有限要素解析による時間領域解析: コィル巻線渦電流損失解析への適用

摘要

本報告では複素透磁率を含む系の時間領域解析を行うための新しい手法を提案した.本手法では未知数の增加がない定式化になっており，これまでに提案された手法に対して計算コストの面で優位であると考えらえる.本手法をリァクトルのモデルに適用し，有効電力が従来の均質化有限要素法による値と一致することを確認した.本手法を用いることで，系に非線形性がある場合に対しても解析することが可能となる.高速回転機では空間磁束の変化によって誘起される渦電流損失が問題となっており，本手法を用いることで計算コストの増加を抑制しながら渦電流損失を求めることができると期待される.