鋼桁の曲げ耐荷力性状に関する実験的検討

摘要

2017 年度，道路橋示方書は許容応力度設計法から部分係数設計法へと改定されたが，今回の改定では，鋼桁の耐荷力特性についての基本的な基準耐荷力曲線などに大きな変更はない．一方，SBHS の耐荷力に関する具体的な規定が盛り込まれ，今後はSBHS が広く道路橋に使用されることが期待される．部分係数設計法においては，基準耐荷力曲線を変更することにより，より合理的な設計が可能となるため，実験や解析により耐荷力特性を把握することが不可欠である．本研究では，今後の基準耐荷力曲線改定の根拠となる基礎資料を収集するべく，SM490Y，SBHS500 を用いた鋼I 形桁を製作し，曲げのみおよび曲げとせh断を同時に受ける鋼I 形桁の静的載荷試験を実施した．特に，鋼桁ウェブの最小板厚に影響を与えるウェブ幅厚比に着目した．