平成30年北海道胆振東部地震の被害地域における微動観測および臨時地震観測

摘要

平成30年9月6日に発生した北海道胆振東部地震による被害の原因を探るために，地震による斜面崩壊および建物被害がみられた箇所，震央近傍の強震観測点など6地点で微動観測を実施した．また，斜面崩壊箇所では臨時余震観測も実施した．その結果，微動および地震動のH/Vとその卓越周期，S波速度構造モデルを推定することができた．いずれの観測点においても表層部に火山灰層に対応したS波速度75～130m/sの層が存在し，微動および地震動H/Vの卓越周期がこの火山灰層の層厚に対応していることがわかった．また，地すべり箇所の微動および地震動の震動特性に地形効果と思われる現象がみられた．