磁歪式ガイド波送受信技術を用いた鉄鋼配管の非接触検查技術の開発

摘要

本研究では、電磁石を用いて鉄鋼管であるSTPG370を均一に周方向磁化し、これをバイアス磁場として用いる完全非接触式の磁歪式ガイド波送受信技術を開発した。まず、STPG370の磁化特性であるB-Hカープの測定を行い、そのB-Hカーブを電磁解析ソフトウェアJMAGに導入した。ここでは、STPG370管に外部から強い磁場を与えて、周方向に均一磁化するため、鉄芯を用いた電磁石コイルの検討を行った。特に磁気抵抗の少ない高透磁率材料を用いたC字型鉄芯を用いた電磁石を適用することで、小さな電流でも効率よくSTPG370管を磁化できる可能性を示した。上記方法で管を磁化し、その残留磁化を用いることで、T(0,1)モードのガイド波を発生させることができた。また、磁化磁場を増大することができれば、T(0,1)モードのガイド波を、さらに増大できる可能性を示した。