沿岸域の固有光学特性を考慮した海色衛星の大気補正モデル構築と複数海域への適用

摘要

高懸濁水域における水色リモートセンシングは，植物 プランクトンの著しい増殖や，河川を通じて流入する土砂 や有機物の影響により，水中の光の吸収·散乱といった 光学特性が複雑に変動することから，水質推定での誤差 が生じる.この原因として，大気補正処理でのエアロゾル 推定による誤差が大きな要素となっているが，既往研究 において，水中モデルの作成のみに着目しており，大気 補正による誤差はほとhど考慮されていないそこで本 研究では，現地観測データに基づき水中モデルを構築 し，これを大気補正のエアロゾル推定に適用することで， 沿岸域に特化した大気補正モデルを構築し，複数海域 への適用と検証を行った.