工業化構法住宅の生産性向上に関する研究: (その3)鉄骨系プレハブ住宅を对象とした工数調查に基づく定量的分析

摘要

工業化構法住宅は、部材を可能な限り規格化、量産化して工場で生産し、現場での施工を省力化した住宅である。このような工業化は、生産性向上の手段として現場作業量を減らすために行われてきた。しかし、これまでの我々の調査によれば、実際に現場での生産実態は詳細に確認されてはおらず、工場生産による製造業的視点での省力化が、逆に省技能化とは逆行する場合があるなど改善の余地が少なくないこと、また、特に注文住宅は顧客の多様化した要求への対応が前提で、現場での摺り合わせの余地を残した仕様となっているため、熟練した技能や知識が暗黙裡に求められていることなどが分かっている。