並列発電機減少に伴う系統慣性減少を補償する擬似慣性制御の効果

摘要

再生可能エネルギーの導入量が増加し，その出力が増加すれば，既存の同期発電機の出力を減少させる必要があり，下げ代制約や経済運用の観点から同期発電機を停止させる場合がある。系統に並列する同期発電機の容量が減少すると，系統全体の慣性減少等により系統事故時の周波数変動が増大する恐れがある(1)。一方，PV 連系用パワーコンディショナの単独運転検出機能は基本的に周波数変化率（|df/dt|）による判定を行うため，慣性が減少した系統において大電源脱落が発生すると周波数変動によりPV 脱落が併発し，さらなる周波数低下を招く恐れがある。