同期安定性

摘要

電力系統と同期安定性のかかわり電力系統における同期安定性の問題は当初の小規模の系統では問題とならなかったが，その後系統に複数の発電機が設置され，広範囲の負荷に電力を供給するようになり，顕在化した。国土の広い米国においては，安定度が電力系統の計画にとって重要な部分であることは昔から理解され，この分野の主要な論文はAIEEで1920年頃から掲載されているし，1945年には電力系統の安定性の専門書も刊行されている。アメリカとカナダの電力系統が大規模化する中で，同期安定性はさほど無理なく満たされてきたが，1960年代後半にァメリカとカナダのほとhどの発電機は2つの大規模送電網(西部系統と東部系統)に接続され，電力系統の技術者は安定度の維持により多くの努力を払う必要が出てきた。