ESCO事業の長期性能検証(第2報)ベースライン補正式の精度検証

摘要

検討対象の実ESCO補正式は、回帰式と同等以上の補正精度があることが表3～5により確認できた。実ESCO事業では、各月毎に事業成果を判断するのではなく年単位で確認するため、誤差の正負は相殺され、表7のとおり、実誤差は一部のガスを除いて数％しか現れないこととなる。また、実ESCO事業では、光熱水費の削減額を判断するため、光熱水使用量に各費用のウェイトを考慮する必要があり、本事例では、電気：ガス：水道≒52:16:13の比率を掛け合わせた値となるため、精度の比較的高い電気の影響が大きくなり、各年のBL補正誤差は最大3％程度となる。また実用的に用いられる3年合計で判断すれば、ほぼ無視できるレベルとなることがわかった。