回転偏波無線通信システムの産業応用

摘要

二十世紀末に登場し今や社会生活に不可欠となった携帯電話システムとは別に、近年、機器の監視?制御の目的で携帯電話システムに比べて情報の伝送レー卜は低いものの、小さな消費電力で長い伝送距離の実現を特徴とする、Low Power wide Area (LPWA)と呼ばれる新たな無線システムが提案されている。 LPWAの各種無線システムの多くは、現在活発な実用実験が展開され、その一部は応用分野が限定されるもののすでに商用化の段階に入っている[#].無線技術の産業応用の分野では、各種産業システムを構成する機器をインターネッ卜に結合し、該機器の運用情報をセンサで取得し同情報を分析した結果をもとにァクチユエータで該機器を制御、システム全体の高効率稼働を図るコンセプ卜が提案され、Internet of Things (IoT)として広く世界に受け入れられている。ドイツでは2011年にドィッ政府がIndustry 4.0を発表し、国内製造業の労働生産性をIoTにより画期的に向上させる施策を推進している。引き続き、米国ではGEがIoTを活用した製造現場の生産性向上を実現するブラッ卜フォームを2012年に提案し、わが国では、2017年政府がSociety 5.0というIndustry 4.0をより発展させたコンセプトを提案し産官学を挙げて具体的な施策を多方面から鋭意検討中である。