日欧ICNテストべッド上における NDNを用いた360度動画ライブストリーミング試験の考察

摘要

360度カメラ[1]やVRゴーグルなどの新規デバイスの普及に伴い，360度動画の配信サービスが近年始まりつつある.従来の動画配信と比べ，より多くの帯域を要する360度動画の配信に対し，我々は将来ィンターネット技術であるInformation-Centric Networking (ICN) [2], [3]を適用することで，網内キヤッシュの活用や名前ベース転送を用いたエッジ処理による配信効率化を実現した[4].360度動画のライブストリーミングはユーザの視聴領域に追従して映像を切り替える必要があるためリアルタイム性が求められるが，我々の既存研究はローカルの試験環境で評価を行っており，実ネットワークの遅延の影響が未評価となっている.そこで，我々はNICTの提供するICNテストベッドCUTEi上を用いて日欧間の360度動画ライブストリーミング試験を実施した.本稿では，試験の技術的特徴を述べるとともに試験から得られた知見を共有する.