中越沖地震における一般鉄骨造建物の損傷過程の把握:その7 柱梁接合部の力学的性状（有限要素法解析）

摘要

その２で対象とした柱梁接合部は円形鋼管柱に梁を直接接合して直交する梁のフランジ端部木端に補強リブを配する外ダイアフラム形式である。そこでは、図1に示す破壊形式を仮定して耐力式を提案した1)。耐力決定断面は最大応力位置を仮定し、また、曲げ耐力に影響する柱断面は柱材軸方向に任意長さを仮定し、耐力式の妥当性を接合部要素のフランジ一様引張とした実験および解析により検証した1)。しかし、実構造物における接合部の場合、ウェブのせh断応力の存在やモーメント勾配によりフランジに生ずる直応力の変化があるため、それらが耐力決定断面に及ぼす影響を明らかにする必要がある。