応力下における無方向性電磁鋼板の任意方向磁気ひずみ評価

摘要

モータの鉄心材料である電磁鋼板は，応力に対して極めて敏感であり，製造工程で生じた残留応力や外部 応力によって磁気特性が劣化する。したがって，製造工程で生じる応力の低減及び機器の最適化を行うため には，応力が磁気特性へ与える影響を明らかにし，機器設計•開発へ反映する必要がある。ー般に，外部応 力が磁気弾性効果によって電磁銅板の磁気特性へ影響を及ぼすことが知られている。さらに，交番や回転磁 束条件下で励磁した際，電磁鋼板面内に任意方向の磁気ひずみが生じることが報告されている。そこで，応 力と磁気特性の因果関係を解明するためには，応力下における任意方向の磁気ひずみを明らかにすることが 重要である。本論文では，応力印加時における無方向性電磁鋼板面内の任意方向の磁気ひずみについて検討 する。