展示施設に導入した省エネルギー設備の実測評価(第8報)　換気するファサードシステムおよび地中熱床輻射冷房の効果検証

摘要

本研究は、本施設に導入されているウォールダクトと地中熱利用幅射冷房について実測調査およびCFD解析により実運用下の省エネルギー効果を検討した。 その結果、①ウォールダクトは、外装アルミパネルがない場合に比べて夏期は最大44％、冬期は最大20％の省エネルギーであること、②室内排気口を下辺に平行に設置することで、既存配置より冷気が抵散したこと、③排気口の数を増やすことで排熱量が最大825W増加すること、④地中熱利用輻射冷房は、外調機OFF時において、床表面温度は冷房エリアと非冷房エリアで約0.5°Cの違いがみられ、平均PMVも僅かではあるが低下したこと、⑤外調機OFF時はON時に比べて輻射冷房の運転開始時から定常運転時の全ての時間帯で夏期の積算放熱量が増加することなどを明らかにした。