テレフタル酸含有廃水を対象とした粒状活性炭膨潤床型嫌気性反応器の菌相解析

摘要

テレフタル酸含有廃水を対象とした粒状活性炭膨潤嫌気性反応器として，人工廃水および実廃水を対象とした3系列を長期的に運転した.COD除去率ゃテレフタル酸除去率で90%以上を達成でき，メタンへの転換効率はテレフタル酸を含む有機物の種類によらずほぼ一定であった.ランダムクローニング法による菌相解析では，ArchaeaとしてUncultured crenarchaeote TP-D1,ならびにUncultured archaeon 44A-1およびUncultured archaeon 39-2の近縁種が，Bacteria としてUncultured bacterium SHA-22が高頻度で検出された.高占有率で検出されたメArcfakaについてプライマーを設計し，リアルタイムPCRによる定量を行った.定量結果とテレフタル酸分解の指標としてのメタン生成速度と間に相関関係が見られ，リアルタイムPCRによる定量が反応器の設計?操作因子の検討に有用であることを明らかにした.