建物特性に着目した浸水常襲地区における屋上縁化の南水貯留·流出遅延効果の試算

摘要

以上から，1993降雨と2000降雨では，ピークカツト効果，平均降雨では，貯留した雨水を緩やかに流出する効果が，建物特性に着目して設定した6つの緑化条件下における屋上緑化の雨水貯留·流出遅延効果であると示唆された.しかし，流出量算定に用いた降雨条件は，屋上緑化の効果が最も発揮できるものであつたか，検討の余地がある.今後は，屋上緑化の効果が最も発揮できる降雨条件の把握に向け，降雨-建物-下水-河川のつながりを考慮した流出解析を進める.