都市基盤事業と連動した都心域のエリアマネジメントの検討（礼幌市駅前通地下歩行空間）成熟社会の都市再編計画論　その8

摘要

都心域を中心とした都市再生の推進が行われる中、ターゲットエリアを絞った投資による都心の質の向上へ向けた動きが活発化している。しかし、このような公共投資によつて作られる空間は、ある特定範囲の道路や地下空間（都市基盤）などの限られた部分でしかなく、都市総体や地区としての質の向上には至りにくいのが現状である。したがつて、これらの都市基盤事業と連動した周辺地区の同時的な質の向上への発展が必要であることから、計画における空間の実現化·実空間化のプロセスと連動したエリアマネジメントの枠組みの構築が必要である。（図1）そこで本論では、①計画に基づく都巿基盤事業の実現化·実空間化に向けた取組みを整理し、②都市基盤事業と連動したェリアマネジメントの発展へ向けた枠組みを検討することを目的とする。