3 次元共生空間におけるHMDを用いた空間提示手法の提案

摘要

近年，世界規模での3 次元仮想空間の実現が注目され，以降，様々な分野で応用研究が推進されている．従来の仮想空間では，ユーザ同士のインタラクションがアバタを通して間接的に行われるため，現実世界での応用が限定されるという問題があった．そこで我々は仮想空間と現実空間を感覚的に融合させ，両空間でのより高度なコミュニケーションを可能にする3 次元共生空間を提案している[1]．3 次元共生空間では，仮想空間と現実空間を感覚的に融合させるために，両空間内に存在するユーザの「共生感」をいかに高めることに着目している．ここで共生感とは，両空間の利用者が違和感なく他空間の利用者やサービスにアクセスができていると感じる感覚を指す．具体的には，共生感を高めるための各種ツール群として「共生感提供機能」の研究開発を進めている．