超高齢者死亡データに基づく人間の寿命限界の推定

摘要

生物学の分野では，老化に関する理論は 2 つの大きなグループに分かれている．一つはダメージ説と呼ばれるので，もう一つはプログラム説と呼ばれている．ダメージ説にしたがえば，我々は体内システムが時とともに損傷することにより老化すると考えられる．一方，プラグラム説にしたがえば，我々の体内には死に向かうメカニズムが埋め込まれていて老化すると考えられる．もし，ダメージ説が正しければ，細胞のダメージを防ぐことによっていくらでも長生きできるが，プログラム説が正しければ，どんなに努力しても寿命限界を超えて生きることはできない．