Cu-Ni熱電薄膜を用いたフレキシブル発電デバイスの作製

摘要

あらゆるモノがインターネットに接続されるIoT (Internet of Things)社会の到来により，橋梁や自動車な ど様々なモノに搭載されたセンサの駆動電力が必要とな る.これら各種センサへの電力供給方法として，環境中の 光，振動，熱などをエネルギー源とする環境発電が注目さ れている特に，ゼーベック効果を利用して温度差を電気 エネルギーに変換する熱電発電デバィスは，これまで広くrn利用されていない比較的低温の排熱をエネルギー源とした 発電として期待されており，センサ駆動に必要なマイクロ ワットオーダの発電が可能である(2).我々はこれまで，高い 発電性能を有するBi-Te系熱電材料を用いて，小型薄膜熱電 発電デバイスの作製を行ってきた(3).しかしながら，Bi-Te 系材料は脆性材料であるため薄膜熱電発電デバイスのフレ キシブル化は難しく ，センサを搭載するモノなど任意の複 雑表面上へ発電デバイスを設置することは困難であった.