鋼製座屈拘束ダンパー付き単柱式RC 柱の正負交番載荷実験

摘要

単柱式RC 柱を対象として，建築分野で使用されてきた鋼製座屈拘束ダンパーによる地震時保有耐力rnと塑性変形能の改善を目的とした耐震補強法を提案した。特徴は，柱軸と平行にダンパーを設置し，ダンパrnーが曲げ，そして既存RC 柱がせん断に抵抗することで耐震性能を改善する。正負交番載荷実験により，塑性rnヒンジ部を中心とした柱の変形によるダンパーの伸縮で地震エネルギーを効率良く吸収し，提案構造は既存rnRC 柱の荷重－変位関係を大きく改善できること，一方で，ダンパーの設置により既存RC 柱に作用するせんrn断力が増加し，そのせん断耐力の大きさによっては耐震性能の改善効果が小さくなること，などを確認した。