航空機用円筒型磁気粘性流体ブレーキの基礎検討

摘要

航空機の車輪部分には接触型ディスクブレーキが使われ，ディスク材料が変化してきた[1]。前世代ではスチーノレ製ブレーキが用いられており，重量や耐熱など様々な問題を抱えていた。現在は主に搭載されているのはC/Cコンポジット製のディスクブレーキである。C/Cコンポジット製ブレーキは高い耐熱性，比熱と熱伝導など優れた熱的特性を有していて，スチール製ブレーキと比べ約50%の軽量化を達成した。しかし，C/Cコンポジット製ブレーキも接触式のため，ディスクが摩耗する根本的な解決にはいたらなかった。最近，各国で航空機の電動化が進められている。電動化にともない駆動部が油圧式から電気式になっていくことが考えられる[2-5]。