地震荷重下の座屈耐力に着目した単層格子屋根構造の形状探索その1 最適化問題の定式化と鉛直等分布荷重下の形状探索

摘要

近年，欧州ではグリッドシェルと呼称されるガラス被膜を支える単層格子屋根構造が盛んに建設されており，自由曲面の形状決定には最適化手法を用いた形状探索がしばしば利用される。形状探索に際し鉛直等分布荷重下の座屈耐力最大化を目的とした研究は数多い1),2)。一方，地震荷重下の座屈耐力を対象とした研究はまだ少ない。本研究では，ベジェ曲面，推動曲面に対し，線形座屈荷重最大化および歪エネルギー最小化を目的とした形状探索を鉛直等分布荷重下および等価静的地震荷重下で行い，探索形状の差異を確認する。その1 では最適化問題の定式化と鉛直等分布荷重に対する形状探索を行う。