評価実験に基づく街並みのファサードの類型化 街並みの景観における関係性のデザインの記述とシミュレーション（その２０）

摘要

本研究の目的は、多様な要素を巧みに関係付け、美しい景観を形成してきた歴史都市・京都の街並み景観に焦点を結び、関係性のデザインの視点からみた景観のデザイン原理を明らかにすることである１）。これまでに立面図として把握される街並み景観をオブジェクト・システムCLOS (Common Lisp Object System)を活用して、街並みデータベースとして記述し、分析してきた２）、３）。これまでの分析では、街並みの形態の統辞論な(syntactic)分析を主に行ってきたが、街並みの意味についての分析には至らず、意味論的(semantic)次元の導入が課題となっていた４）。