微小円孔で構成されたGaInAsP蜂の巣構造型フォトニック結晶レーザにおけるpH感度増大

摘要

GaInAsP 半導体は溶液中でイオン感応性を表し，表面電荷に応じて表面再結合が増減することで，発光強度が変化する．この特性を利用して，これまでにGaInAsPフォトニック結晶 (PC) ナノレーザを用いたDNA検出や，精神神経疾患関連バイオマーカタンパク質CRMP2の簡易な検出を実証してきた．前回，表面積体積比(SVR) が大きなデバイス構造を，表面再結合比率が大きくなる低キャリア密度 (=低励起条件) で動作させることで，表面電荷に対する高感度が期待できることを示し，図1(a)のような微小円孔で構成された蜂の巣構造型PCスラブのPL強度においてpH感度の増大を確認した．今回，この構造を初期構造としたバンドエッジレーザついて焦点を当て，さらなるpH感度の増大を試みたので報告する．