JAXA実験用航空機「飛翔」の実機静的空力特性取得飛行試験

摘要

JAXA所有のジェット飛行実験機「飛翔」を用いて，水平飛行時の静的空力特性，飛行試験データの再現性，スタビライザ舵効き特性を取得するための試験を実施し，空力特性評価を行った．rn水平飛行時の静的空力特性に関して，抵抗係数のばらつきが加速度にあることを特定し，加速度補正を適用することにより，50～250 drag countsあった単一飛行ケース内のばらつきを20～50 drag counts程度まで低減した．rnまた，加速度補正後の静的空力特性データを使用して，複数飛行試験ケースの再現性を評価したところ，ばらつきが10 drag counts程度となった．現時点では，偶然誤差しか考慮していないため，今後不確かさ解析をする必要があるが，系統誤差も含めてばらつきを10 drag counts程度まで低減できれば，地上試験データとの差を議論できると考えられる．