ササ類における地上部形態の量的解析

摘要

ササ類の地上部形態の特徴について、ミヤコザサ、チエウゴクザサ、ヤダケ、メダケの4種のササ類を用いて、パイプ、モデル理論の観点から検討した。 その結果、これら4種のササ類は、大きさ、生活形、分枝形態などが異なるものの、どの種についても、その地上部形態についてパイプ、モデル理論があてはまることが明らかになった。 これは、ササ類が、非同化器官量に対してほぼ一定の割合で葉を着けることを意味する。 また、その割合の種間比較から、その割合には種による差がないことが示された。 さらに、種内においても、梓高に関わりなくその割合がほぼ一定であることが示唆された。 以上のことから、基本的に、種、稗高に関係なく、非同化器官量に対してほぼ一定の割合で葉を着けるという、ササ類の地上部の形態の特徴が明らかとなった。