天然セラック樹脂の添加による竹紙の比剛性の向上

摘要

紙は他の素材に比べて安価であり、天然繊維を原料とするため無公害、再生可能な素材としても注目されてきている。国連食糧農業械関の統計によれば、世界の紙、板紙の消費量は年に約3．3％の割合で増加し、2010年には4．5億トンになると予測されている。しかし、紙、パルプ産業で消費される木材の量は森林伐採量の約12％であり、地球温暖化防止の観点から考えると木材に代わる製紙原料の確保が急務である。竹やマニラ麻などの非木材紙椎の紙材への利用はこうした旺盛な需要に答えつつ、森林資源の保護という課題を克服する有力な方法として注目されている。