身近な自然森林で自らの健康を再考する—ヒポクラテスの姿勢に学ぶ一

摘要

昨今は、「健康ブ—ム」です。書店に行けば、店頭にはさまざまな「健康本」が出版されており、生活習慣病からこころの健康づくり、認知症、はてはダイエットにいたるまで、まさにその種類も百花繚乱の様相を呈していますね。そして、その健康ブ—ムの中心、キ1ヮ—ドになっているのは、「自然」です。「自然の摂理」「本来の自然」に従った暮らし方、生き方が私たちを健康に導き、その逆が不健康、疾病を招くという考え方で、「自然環境」の中にこそその答えがあり、健康を取り戻すことができるというコンセブトです。けれども、その自然に従った生き方や自然を享受した健康増進は、古今東西で云い伝えられてきたことでもあります。たとえば、「医学の祖」と云われる古代ギリシャの医師ヒポクラテス(紀元前六-五世紀)は、自然と人間の関係性から健康にァプローチした医学者でした。