【サルモネラIII型エフヱクタ一による炎症抑制機構】

摘要

サルモネラ(Salmonella enterica)は，高度に機能分 化したm型分泌装置によりエフヱクタ一タンパク質（III型エフエクタ一）を宿主細胞へ分泌する。サルモネラ III型エフエクタ一の機能は多種多様であるが，一部のエ フエクタ一は，感染に伴い誘導される宿主生体防御機構 を抑制し，結果として感染の成立に有利に働くものがあ る。本稿では，サルモネラ感染過程においてIII型エフェク ターにより制御される宿主の免疫応答について概説する。