腐食研究の過去，現在，未来（？）

摘要

腐食研究に従事して，約40年（学生時代，国立研究機関，大学）を過ぎようとしている．最近，研究生活も残り少なくなったせいか，昔を懐古しながら，過去と現在の日本あるいは世界の腐食研究状況を比較して，今後の腐食研究の動向に危惧?期待をあれこれ考えるようになっている．過去を振り返って，現在·未来の国家·社会のありようを考えるには“歴史に学ぶこと"が必要であり，また，個人においては"温故知新”のことわざのように，前向き（あるいは悲観的）な姿勢が必要であろう．そこで，私の研究生活を振り返り，大学·国立研究機問の腐食研究の過去から現在，未来（？）への流れを述べてみることにする．ここで，以下の区分は窓意的であり，おおまかなものである．